Zendeskでの問い合わせ対応でFAQを有効活用する〜Zendesk「ナレッジキャプチャー」アプリを紹介してみる

Zendeskでの問い合わせ対応でFAQを有効活用する〜Zendesk「ナレッジキャプチャー」アプリを紹介してみる

Clock Icon2020.08.04

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オペレーション部江口です。

すでに何度か触れていますが当社ではサポートにZendeskを利用しています。

このZendeskの問い合わせ対応用のシステム「Zendesk Support」には、オペレーターが問い合わせ対応をする際に、Zendesk Guide内のFAQの活用を助ける機能、というかアプリがあります。 FAQを利用するには便利な機能なのですが、実際にZendesk Supportを利用している同僚に聞いてもこの機能の存在にあまり気がついていないようでした。

ということで、このナレッジキャプチャーアプリについて簡単にブログで紹介してみることにします。

ナレッジキャプチャーアプリとは

概要はすでに述べたとおりで、問い合わせ対応時にZendesk GuideのFAQの活用を助ける機能をもったZendesk内のアプリです。 Zendeskの公式ページはこちらです。

下記のスクリーンショットのように、Zendesk Supportでエージェントが回答する画面にある虫眼鏡のアイコンからアクセスすることができます。。

アプリの画面は以下のような感じ。画面はポップアップで開きます。回答を書く際にちょっと呼び出す補助ツール、といった感じの位置付けです。

インストールについての公式の記事は下記ですが、Zendesk Guideプランと、Zendesk SupportのEssential以外のプラン(Team, Professional, Enterprise)を利用していればデフォルトでインストールされているということなので、Zendesk Supportを利用していればあまり意識せずともすでに入っている場合が多いかもしれません。

なにができるのか

  • 問い合わせ返信時のFAQの検索: 問い合わせの返信を書く際に、Zendesk Guideに遷移せずに(=回答を書きながら)その場で問い合わせに適したFAQがないか確認できます。
  • FAQの改善:上記のFAQ検索の結果から、FAQへのフィードバックを送ったり(※既存のFAQに補足したい場合など)、FAQの新規作成を作成したり(※適したFAQがなかった場合など)できます。
  • 効果の分析:問い合わせ対応でFAQの活用がどれだけできているかを後から分析できる

以下、それぞれ紹介してみたいと思います。

問い合わせ返信時のFAQの検索

もっとも基本的な機能です。アプリ画面上部の検索フィールドに文字列を入力することで、Zendesk Guide内のFAQを検索できます。検索結果として抽出された記事は、クリックすれば右ペインでプレビューが確認でき、また「記事をリンク」というボタンをクリックするとその記事へのリンクを回答に挿入できます。

また、問い合わせ文から機械学習で適切なFAQを探す「Answer Bot」を有効にしていると、検索する前にAnswer BotがFAQを自動的に探してきて提示してくれたりします。下のスクリーンショットで「Answer Bot」のアイコンがついている記事が、ボットが提示している推奨記事です。

FAQの改善

既存記事へのフィードバック

上記で出てきたFAQの内容について補足等を行いたい場合に、文章にコメントをつけてフィードバックをする機能があります。ただし、このフィードバックは、改善事項としてチケット起票されるため、社内で運用ルールを確立してから使うのがよいでしょう。

検索で出てきた記事をクリックすると、記事の全文が出てきます。この画面で補足を入れたい部分にマウスカーソルを持っていくと、下記スクリーンショットのように吹き出しのアイコンが出てきます。

吹き出しのアイコンをクリックすると、フィードバックコメントを記入する欄が表示されます。

「フィードバックの送信」をクリックすると、記事改善用のチケットが作成され、そのリンクが表示されます。

チケット内のコメントとして、フィードバック情報が確認できます。

新規記事の作成

記事が存在しない場合に、このナレッジキャプチャーの画面から記事の作成が行えます。

記事をナレッジキャプチャーアプリから作成するには、前準備としてテンプレート記事がGuide内に必要です。 「KCTemplate」というラベルを付けた記事がテンプレート記事とみなされて、その内容が自動的に複製、それ修正して記事を作成する流れとなります。テンプレートに関する詳しい情報は公式ドキュメントをご確認ください。

参考までに私がテストで用意したテンプレートは以下のような感じです。ラベルとして「KCTemplate」を設定していることがおわかりになるかと思います。

記事を作成するには、ナレッジキャプチャーアプリで検索フォーム横の「+」ボタン、もしくは検索結果に出てくる「新しいナレッジを作成」をクリックします。

テンプレートの一覧が表示されます。一覧で表示されるテンプレート名は、テンプレート記事に設定されたタイトルです。

テンプレート名をクリックすると、そのテンプレートをコピーした新しい記事が作成され、その編集画面が表示されます。あとは通常のZendesk Guideの記事と同様、編集を行います。

効果の分析

Zendeskの標準のデータ分析サービスであるZendesk Exploreで用意されているZendesk Guideのダッシュボードでは、ナレッジキャプチャーを利用したFAQの活用状況を可視化、確認できます。

ダッシュボードにはいろいろなグラフが用意されていますが、たとえば上記スクリーンショットは、どれくらい記事がリンクされたか・改善の提案があったか・新規の記事が作成されたかを示す棒グラフになります。「どれくらい記事がリンクされたか」については、ナレッジキャプチャーアプリを利用したかに関わらず、問い合わせ対応時にZendesk Guideの記事へのリンクが貼られていればカウントされるようです。ですので、ナレッジキャプチャーアプリを利用しない環境でも、この情報で「問い合わせにあたってどれくらいFAQが活用できているか」を確認できます。

おわりに

というわけで、Zendeskのナレッジキャプチャーアプリについて紹介してみました。

ちょっとした機能ではあるのですが、蓄積したFAQを問い合わせでより活用するために使えると思うので、Zendeskで問い合わせ対応をしているのに知らなかった、という方は、試してみるとよいのではないでしょうか。

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